今月に入ってからマーケットは、ギリシャ危機と欧州の信用不安、イタリア・スペインの国債や金融機関の格下げをきっかけにユーロ売りに傾斜し、一時は下値の目途が見えなかったのに、足元で急速に買い戻されるユーロ。
独仏首脳が欧州域内銀行の資本増強で合意（9日）、「EU＋IMF＋ECB」 がギリシャ支援で合意、EFSF（欧州金融安定基金）の機能拡充策が欧州17カ国で議会承認（11日）され、「◇国債買い入れ ◇域内銀行へ資本注入 ◇予防的融資」 に動けることになったことで欧州の債務不安が後退、マーケットに楽観的見方が広がって（?） 何とかユーロ復活の兆しが見えてきた?
■EURJPY:「100.77」 01年6月以来の安値(4日) ⇒「107.45」 9月9日以来の高値(14日)
■EURUSD:「1.3145」 1月13日以来の安値(4日) ⇒「1.3895」 9月15日以来の高値(14日)
・・・ G20では 「人民元に集中し、円高問題は論議にならず埋没」（日経）と、“協調” での円高是正は遠のいたようだけど、先週末に報じられたように、はたして日本の通貨当局は円高対策を打ち出せるか!?　スイスフラン高の食い止めたスイス当局のような奇抜な口先誘導はできっこないと思うけど、今週まずは一押しで注目!
ちなみに、市場関係者によるドル円の予想レンジも紹介されてて、年末までは「74～80円」、来年3月まで「73～83円」 ・・・ わたし的には、輸出企業は想定為替レート・1ドル＝81円15銭（9月短観）を実勢レートへ近づけるでしょうし、この先も70円台ステイ!　さらに、ギリシャの国債償還は来年も続くだけに、ユーロは再落下アリの予感(^_-)☆

ところで、G20は：
◆欧州に銀行の資本増強など包括的対策を要請
◆EFSFの機能強化承認を歓迎
◆主要先進国の中長期的な財政再建の必要性を確認
◆危機の再発防止へ金融規制を強化
・・・ and ◆「為替相場の過度な変動を懸念」 っていうけど、この10日間のユーロの買い戻しや新興国の通貨安の動きも、大いに “過度” スギない!?
そして 「内需主導の持続可能な成長実現」 が求められる経常黒字国・日本だけど、消費税を上げようと画策する政府の思惑とは矛盾しそうな感じもするけど、どうなんでしょうね?!
　　【04日@17:00】　⇒ 【14日NY終値】
USDJPY=　 76.67-68　⇒　 77.20-25
EURJPY=　100.88-92　⇒　107.15-20
GBPJPY=　118.10-15　⇒　122.15-20
EURUSD=　1.3157-58　⇒　1.3880-85
　　　【04日終値】　⇒ 【14日終値】
日経平均= 8,456.12　⇒　 8,747.96
NYダウ=　10,808.71　⇒　11,644.49
Nasdaq=　 2,404.82　⇒　 2,667.85
FTSE100=　4,944.44　⇒　 5,466.36
NY原油=　　　75.67　⇒　　　86.80
NY金=　　　 1616.0　⇒　　 1683.0