「市場介入」 は久しくも …


71年7月・「1ドル=360円を変えない、という考え方を見直すきっかけを与えたかった。なぜ固定相場制にしがみつくのだろうかと」 ―― この “為替政策の抜本改革の提言” 1カ月後、米国政府は金・ドルの交換の停止を発表、これを機に固定相場制は崩れ、日本は「海図なき航海」に放り出される――。 これは今日の日経朝刊 “YENの漂流” 「それでも為替は動く」 の一文で、久しく聞かない 「市場介入」 をトピックにしてました・・・
85年7月、「1ドル=150円の世界」 ―― 当時の円相場は250円前後。この調査リポートの2カ月後、プラザ合意で日米欧当局はドル高是正を打ち出し、円高・ドル安が急激に進行する――。 翌年には150円前半に ・・・ このいずれの予言も、すぐに現実になり、現実がさらに先にいくのだが、最初は激しい批判にさらされる。その背後には「相場は市場が決める」のではなく「政府が決める」という官主導国家の体質がのぞく。
日米欧が介入で相場の管理を試みた局面もあったが、結局挫折し、米国は00年9月、EUは同年11月から介入をしていない。しかし、03-04に日本は円高阻止のため35兆円にのぼる巨額介入を実施したが、その後4年弱にわたり介入をしていない。だが、市場での競争を恐れ官の介入を好む体質は、日本のあちこちにまだ残る。
外国為替相場だけでなく、「ぜひ規制をお願いします」 ―― 運転代行業の業界6団体は昨年、飲酒運転取り締まり強化を受け、飲酒時に車の運転を代わる運転代行業界は急拡大で、新規参入で競争が進み、料金も下がって国土交通省に要望。まだまだ官が支配する領域は多い。官依存が強すぎると、生産性は上がらず競争力も損なわれる――。
・・・ ここ数年「介入」という言葉が死語になりましたが、やはり 「介入」 を知る私にとっては、あのざわめきと騒然となる場面は今でも鮮明に思い浮かべることができる 「仕事をしている実感を味わう」 瞬間でした。でも、この記事を読んで、あらためて官主導の小手先の 「介入」 が、日本を世界から取り残す元凶なんだ!? と思ったりもします。
さて、大阪証券取引所が年内に 「外国為替証拠金取引の市場」を開設する方向で検討(読売新聞) … との報道。 「新たに専用の売買システムを導入し、24時間取引できる態勢を整える方針」 ・・・ これは特段のコメントなく、あたり前のことですが ・・・ 「価格決定など取引の透明性が確保され、投資家の証拠金の管理も行うため、取引の安全性が向上する」 ・・・ この点は、”店頭取引” が問題視されているのではなく、今後も取引所に取次ぎする業者のモラルが問題視されると思うのですが? ・・・ どうも、報道する側の認識不足か!? ・・・ 外国為替証拠金取引にまつわるトラブルをどう解消・改善するのか! とアングルを変えた方がいいのでは ・・・ ただ、世界でもマレとなる取引所での外国為替取引が主流になれば、取扱業者と個人投資家の取引コストは上昇するでしょうネ!
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(13日午後のBlog)
[保存版] 主要市場のBankHoliday2008


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