消去法で円買いが進むリスク―信用不安の格差?


「なぜ円がこれほど強いのか?」 ・・・ 日経ヴェリタスで “「円独歩高」の憂い” と題して、不可解なドル急騰からナゾ解きをしてました。
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ドル高の流れをつくったのは、8月初めにトリシェ総裁が利上げ路線を撤回したのがユーロ売りの号令になり、9月の市場オペの受け入れ担保厳格化が実質的な金融引き締めが決定打になった。
機能不全の証券化市場にあって、ユーロ建て住宅ローン担保証券(RMBS)の発行だけは急増中で、ECBの資産劣化は著しい――。 担保基準の厳格化はユーロの信認防衛策だが、欧州金融機関の資金繰り懸念が強まり、逆にユーロの重荷になっている。
腰の引けたECBと対照的に、米政府はGSE救済策をまとめあげた。リーマン・ブラザーズの身売り交渉でも当局が前面に出る。不退転の決意が不安を和らげ、ドル反転を呼び込む。足元では米国・欧州の政策対応の差が “信用不安格差” を生み、ドル高・ユーロ安を招いている。相対的に失点の少ない円がドルに並走している。
「GSE救済後の米国債」 の真価が問われる ―― 欧州経済の不安材料が次々に表面化し、ドルとユーロの綱引きではドルの強さばかりが目立つ。だが、円も加えた三角形でながめると、もっとも不安材料が少ないのは円だ。 日本国債のCDS(Credit default swap)保証料は足元0.16%と米国債(7月初めの0.09%前後⇒0.17~0.18%と悪化)と異例の逆転が起きている。 日本の投資家からすると、超低金利で政治も不安定な円を買う理由は見あたらない。だがドル、ユーロの不安材料を点検すると、消去法で円独歩高が進むリスクが浮かび上がる。 [日経ヴェリタス/一部抜粋]
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信用デリバティブ市場の不穏な動向が、今後の為替動向に大きな影響を与える一因にもなりそうですネ。



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