ゴールドマンの仕掛けでドルに転機?


日経ヴェリタスに、08年9月(リーマンショック)から今日までの 「ドルの実効レートとNYダウ相場」 を重ね合わせたチャートが掲載されてました。 これがまた見事に逆相関を示す綺麗なチャート! ・・・ その間の為替相場を2つの局面に分けて、さらに今後の見通しも解説されてました:
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◇ リーマンショック~今年3月初旬 (第1の局面):
・・・ リスクからの逃避から、世界の株式相場が急激に下落し、投資マネーが「安全通貨」のドルに引き寄せられた。同じく安全通貨とみられた円も買われ、ドル円は1ドル=87円台へ。
◇ 今年3月初旬以降 (第2の局面):
・・・ 「リスクへの回帰」が出てきて、米株式相場が上昇。ドルは下げに転じ、円高も一服し、ドル円は1ドル=95~100円のボックス相場に。
◆ 気になる “これから” の為替相場の3シナリオ (第3の局面):
(1) 若干の調整を経つつも、ドル安・株高が続いていく「第2局面の継続」。
(2) 世界経済が再び落ち込み、ドル高・株安が進むという「第1局面への回帰」。
(3) ドルと米株式相場の逆相関が崩れ、ドル安・株安が同時に進む「悪いドル売り」(*)。
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そして、「各国の金融当局者は、米国がドル・株・債券のトリプル安に陥ることを警戒し、もし、”悪いドル売り” が現実になれば、安全通貨とされる円の独歩高につながりやすく、そうなると、日本経済の回復の足を引っ張りかねない。 為替市場の実相が見えてくれば、世界経済の先行きもおのずと浮かび上がってくる」 と結ばれてました。
・・・ 先週金曜日に決算発表のピークを迎えた輸出企業は、想定為替レート(*)の見直しを迫られそうなシナリオだけに、早くも今期決算に黄信号点滅(?) それとも、「先週初め、『ゴールドマン・サックスがドル売りを仕掛けている』 という真偽不明の情報が、外国為替市場に飛び交った」・・・ そんな噂のたぐいでドルは急落したのか? 今週の為替相場も動きそうですネ。
(*) 第2局面で見られた世界の金融の正常化に向けたドル売りを “良いドル売り”。 それに対し、フィナンシャル・タイムズが指摘した米国債の格下げの可能性をきっかけ(米国の財政悪化懸念の高まり)のドル売りを “悪いドル売り” とする見方。
(*) USDJPY=90~95円。 EUDJPY=115~125円。


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