75円割れか! ポンドもユーロも今週は不気味


『欧州危機 迫るXデー、ギリシャ「デフォルト」後にらむ市場』 ・・・ これ、きょうの 「日経ヴェリタス」 一面・特集の見出し! ギリシャの債務危機は、着々と “秩序だったデフォルト” の道を歩んでるようです?! 一部抜粋すると・・・
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7月に決まった第2次支援策に基づき、ギリシャ国債を持つ欧州銀行などは元本削減(棒引き)のため、自発的に損失負担を求められ、(これにより)債務が予定通り支払われないため、格付け会社は 『選択的債務不履行』 に認定する方針。

唐突に返済停止を宣言する無秩序なデフォルトと違い、支援を伴ったギリシャのデフォルトは 『秩序だったデフォルト』 と呼ばれる。

―― 元本削減が自発的に参加する仕組みなら、“CDS(Credit default swap)は履行されない” との見方も、ただ、元本削減(ヘアカット率)が2割から5~6割になる(*)と損失の前提が狂い、“履行される” との解釈もある。

(そうなると)CDSの売り手である金融機関に巨額の支払いが発生し、大混乱に陥るとの観測も。 ギリシャのデフォルトをきっかけに、他国の国債売りに拍車がかかる可能性が――。(日経ヴェリタス/一部抜粋)
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(*) 「欧州委員会+ECB+IMF(トロイカ)」 は民間負担割合21%を、50%と60%に引き上げる2つの選択肢をユーロ導入各国に提示:
(1)60%の場合 … 2020年時点でギリシャの債務の対GDP比率は110%以下に低下、公的支援額1090億ユーロ
(2)50%の場合 … 債務の対GDP比率は120%超、公的支援は1140億ユーロ(日経)

ところで、昨日のEU財務相会議では、「域内銀行の自己資本増強策で合意(総額1000億ユーロ規模の資本増強が必要) ―― 各銀行が独自に達成することができない場合、各国政府による公的資金が投入、財政危機に陥った国を支援するための枠組みである “ヨーロッパ金融安定化基金” を最終的な手段として活用することも検討。 ただ、この基金の機能拡充の具体的な方法を巡って、フランスとドイツの間で見解の違いが残っており、23日のEU首脳会議での合意を目指す」(NHK)

・・・ 首脳同士が会談を重ねるフランスとドイツだけど、それぞれの思惑は:
◆フランス … ユーロ圏加盟国の保証(ドイツ3割、フランス2割)を裏付けに、EFSFが債券を発行し、その資金を活用する現行の枠組みでは、フランスの信用力低下(トリプルAからの陥落)に繋がりかねないため、ECBにすがる。

◆ドイツ … 中銀がリスクを丸抱えすれば、通貨や中銀の信頼に傷がつく。 第1次世界大戦後のハイパーインフレの経験で、物価の安定に敏感。 ユーロとECBは強かったマルクとドイツ連銀と同じであるべきとの考え。(日経ヴェリタス)

さて、こんな欧州情勢に振り回される通貨・ユーロだけど ・・・ それに対して動きが鈍かったドル円も先週、やっと動くきっかけ(「日本が円高対策に乗り出す」っていう報道)を見つけ、「77.45 ⇒ 75.78」(期待・警戒 ⇒ 失望) と動意づいたけど、今週は欧州発 「好感 or 失望」 次第で、ユーロに共振してドル円も大きく動きそう!? もちろん、“yours” 好きのわたしは、75円割れを目指すシナリオを描いてます(^o^)/

ちなみに、英下院はあすにも 「英国の欧州連合(EU)からの脱退などについて問う、13年に国民投票を実施するよう求める動議(3択: ▽加盟継続▽脱退▽加盟条件の変更)を投票に諮る予定 ―― 投票になっても採択の可能性はまずない」(毎日jp) ・・・ とはいえ、欧州を巡るネガティブ要因とも受け取られかねない材料に、週明けからユーロとともにポンドも波乱(?)


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