再び107円台と乱高下で揺れるFX―業者倒産もリスク(財Money)


日経平均株価は再び15,000円割れ(前引けで320.34↓の14,814円87銭)、ドル円は107円台(107.28~62)で取引されている今日の外国為替市場 ・・・ そんな折、急激な円高局面で揺れた外国為替証拠金取引業界と、個人投資家の自己防衛策が 『日経WagaMaga – 財Money』 に紹介されています。とても分かりやすくまとめられていて、一読の価値ありですよ。ちょっとその一部を抜粋すると ・・・
―― サブプライムローン問題が事の発端となり、ヘッジファンドが動いた円キャリー取引の解消で、急激に円が買い戻された8月17日。わずか1日でドル円は5円もの円高/ドル安となり、多くの個人投資家は損失を出した。取扱会社の一部までもがこの波に飲み込まれ、突然の経営破綻や破産手続き開始という異例の事態となった。
顧客からの売買注文を金融機関にヘッジ(取り次ぎ)できず、また得意客に便宜を図った挙句にヘッジ先金融機関への証拠金目減りが破綻の引き金とされる。専業業者とは名ばかりで、売買をしかるべく取り次ぐ能力すら不足していた実態に、顧客は事情を知って呆然としただろう。さらには、業者の自己財産と顧客資産(証拠金)の区分を怠るずさんな管理・事業運営が、結果的に顧客資産を消失させ、信用した投資家はほぞをかむ羽目に追い込まれた。そうした管理が厳密にできていることは大前提だと思い込んでいた投資家には、こんなところにも市場外のハイリスクが潜んでいたことを思い知らされた格好だ。
業者を選ぶ投資家の自己責任として、あらためて業者選択のポイントを確認しておこう ―
【1】 信託保全 ― 業者が破綻しても、顧客財産を損なわないよう、客の証拠金を保全する仕組み。ただし、問題は信託保全の率と手法。顧客から預かった資産に対して、実際に信託保全されいる金額の割合が100%以上でなければ、完全な保護とは言いにくい。信託先についても確認しておこう。率や信託先の公表をためらうような業者と付き合うのは避けたい。
【2】 信頼度 ― 業者の実績、歴史、グループ関連会社、経営体力、ブランドといった基礎的な事実もチェックしよう。すべて「有名大企業が上」というわけではないが、経営管理体制や財務基盤、信頼度を推し量る目安の1つにはなる。
【3】 取引システム(プラットフォーム)の出来 ― 投資家の気持ちを考えて経営している業者はユーザビリティーに優れた画面を作り込んでいることが多い。使い勝手は投資行動のスピード感ともかかわってくるので、大事なポイントだ。
【4】 対応 ― 電話や電子メールの応対も企業体質を判断する助けになる。
【5】 1つの業者に偏りすぎず、こまめに出金して万一に備える基本的なリスクヘッジは必須だ。
総合的に勘案して、大事な資金を預託し、安心して取引できる業者を選択するのは、結果的に自分の虎の子を守ることにつながる――。
・・・ このほかにも、(a)取引システム投資にも力を入れ、システム障害が少ない (b)複数のカウンターパーティ(金融機関)にヘッジしている ・・・ 第2波となる11月半ばからの円高局面。個人投資家もここは8月の教訓を生かして、その振幅に巻き込まれないようにしたいものですネ!


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