日銀のジレンマと利上げ敢行


日銀総裁は講演で、「緩和的な金融環境が続く中で経済活動が積極化すれば、市場で行き過ぎた投資が行われ、非効率な経済活動に資金が使われる恐れがある」と低金利の弊害を指摘し、引き続き追加利上げのタイミングを探る意向を示した――。(YomiuriOnline) 
最近の株価や外国為替相場の乱高下に象徴される投機的な市場の抑制と実体経済のゆがみを調整するための金利政策 ―― 利上げしておきたくてもなかなか実現できないBOJのジレンマを率直に述べたものといえますね。現状で利上げすれば、更なる円高を誘発しかねず、そうかといって例え日本経済が落ち込んでも、思い切って利下げできる金利水準にはないし ・・・ BOJの悩みを紐解くには、政局もしくは来年の総裁交代の混乱に乗じた利上げしかギャップを埋める手立てはないのかも・ネ?!
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(3日午前のBlog)
― 私が選んだ 「2007金融番付」 ―
       東               西
 横綱: 金融商品取引法施行   サブプライムローン
 大関: 郵政民営化         原油高・金価格
 関脇: 年金記録問題        金利差(資源国通貨)人気
金融商品を網羅する金融商品取引法の施行で、「貯蓄から投資へ」資産の移動を促す国策に沿った、投資家保護の強化と自己責任を促す “金融ビックバン第2弾” の位置付けといえますね。さらに、サブプライムローンの焦げ付き問題は、株価下落をもたらした半面、資金を原油や金などの商品へ導き価格高騰を誘発 ― 夏までの「金利差」に注目した高金利通貨買いのFXトレンドを反転させましたよネ。
年金といえば、いわずと知れたずさんな記録照合問題に、離婚時の年金分割制度がスタート。そして、小泉内閣悲願の郵政民営化で巨大 「ゆうちょ銀行」 が誕生 ・・・。 敢闘賞としては、80歳前後の個人投資家がFX取引による億単位の申告漏れ。残念賞は 「金融所得一体課税」 が未だ決定できない税制論議――。


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