ドル安防止≠円高防止―Part2@日経ヴェリタス


「“ドル防衛合意” でなぜ円高?」 … 日経ヴェリタスは、対ドルで対照的な動きをするユーロと円について  “ドル安防止≠円高防止・説” を掲載。 噛み砕いていうと、「かつては “ドル安防止とは円高防止” とほぼ同義だったものが、今ではドル安定はユーロに対して実現させることが優先される時代」 ってことらしいです。 その “説” を一部抜粋すると …
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「3月中旬の金融危機時に日米欧の通貨当局がドル買い協調介入を柱とする秘密合意を交わしていた」 とする8月28日付日経新聞の「ドル防衛秘密合意」報道後、ユーロに対してドル高が進んだものの(1.47⇒1.42)、円に対してはむしろ売り(109円台⇒105台)がジワジワと増えた ―― ユーロと円は正反対の動きをしている。
そもそも、ドル危機の 「本丸」 は対円ではなく対ユーロでのドル下落だった。 米国の金融不安などを材料にしたドル安・ユーロ高が原油高を招く要因になり、それが米国はじめ各国の株価下落につながるというリンクを断つことに、ドル防衛の主眼があった。
米通貨当局が深刻視した対ユーロでのドル安が収束に向かっている限り、ドルが対円で多少下落したところで、米当局は神経をとがらせそうにない。わかっているからこそ、ディーラーたちは米経済の先行き不透明感などを材料に、安心して円買い・ドル売りを手掛けられたわけだ。

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かつて、何度かドル安防止の国際合意が交わされた。対円相場が主役だった ―― プラザ合意・ルーブル合意・クリスマス合意・秩序ある反転合意 ―― 日本の貿易黒字が米国内の政治問題になってて、いずれも円に対するドル相場安定に重点が置かれていた。 G7財務相・中央銀行総裁会議でも 「円」 が焦点になり得たのである。
今や状況は大きく変わった。米国の貿易赤字は対中国が対日本を大きく上回り、日本の存在感低下とともに円の影も薄くなった。 それとは対照的に、ユーロは存在感を増し、ドル円相場が不安定になっても、国際的には昔ほど関心を集めなくなってきたといえる。 かつてはドル安防止は円高防止とほぼ同義だったから、米国がドル安防止に動けば円高を防ぐ効果を期待できた。今は必ずしもそうとは言い切れない。この変化を頭に入れておかないと、為替相場の先行きを見誤りそうだ。 [日経ヴェリタス/一部抜粋]
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空が急に暗くなり、先ほどから雷の音と共に雨も降りだした東京 … そして、海外から見向きされなくなった私たちの通貨 “円” というお話を読み終わって、何とも淋しくなってきちゃいました。



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