介入あるならこのケースしかない!?


政府は12月の月例経済報告で、景気の基調判断を 「悪化している」 としたようです。 “悪化” という表現も02年2月以来で、世界的な金融危機・経済減速のあおりが国内景気を急激に落ち込ませてるなか ・・・ トヨタが 「前期で2兆2703億円の黒字も、09年3月期の連結業績予想で通期の営業損益が1500億円の赤字、純損益は500億円の黒字を確保する見通しと発表」(asahi.com/一部抜粋) ・・・ 販売台数896万台、売上高は21兆5千億円(前期比18.2%減)に下方修正したにしても、こんなに売っても赤字になってしまうって業績って何なんでしょうネ?
さて、先週19日・金曜日のマーケットには、「金融政策(利下げ)と為替政策(市場介入)の “合わせ技” が見られるか注視していた市場参加者もいた」 ようですネ。 “ミスター円”(榊原氏) や “ミスター・ドル”(溝口氏) のレジェンドになりつつある市場介入も、「下手な介入はできない、でもあるとしたら…」 そんなシナリオが昨日の日経ヴェリタスに掲載されてました。
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「介入をしても効果は出にくいと見る空気が財務省の事務方にある」 ・・・ その背景に、ひと言で円高といっても2つの種類あり、足元の円需要を生んでいるメカニズムが従来とは異なる点にある。
(1)円の買い持ちが膨らむ
(2)円の売り持ちが縮小する

最近の円高は後者で、ここ数年盛んだった円キャリー取引で積み上がった円の売り持ちが急速に解消される過程で起きている。
過去に低利で円を借り・ドルに換えたうえで、株式など何らかのドル建て資産を買った。ところが、相場暴落を受けその資産を売却、手元にはドル・キャッシュが残っている。 早く円に換えて円建ての借金を返したいのだが、問題はドル相場が下落し、為替差損が膨らんでいること。少しでもドルが反発した局面でドルを売り、差損を減らしたい
そんな環境下で通貨当局がドルを買い支えようと乗り出したら、少しでも高値でドルを売りたいと思っているひとの間に、絶好の売り場という印象を広め、ドル売りを増やしてしまうリスクがある。 介入をしても効果が出にくいとされるのは、このためである。
だからといって、介入がないと言うつもりはない。経済的な意味は小さくても政治的には相応の効用を持つ行為があるから、効果薄であることを承知のうえで介入に乗り出す可能性はある。 財務省の事務方は慎重でも、政治サイドが必要だと判断し、号令を下せば行動を起こすだろう。 (日経ヴェリタス/一部抜粋)
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まさに18日・中川財務金融相の 『為替介入については、手段はもちろん私にある』 という発言につながり、実行すればこれこそが政治決断であって、2004年3月以来の介入があれば(*) ・・・ 「久しぶりだから、心理面で短期的には円の押し下げ効果を発揮するかもしれない」 かもしれません。 でも、現実的に推察すれば対ドルの最高値79円75銭(04/19/95)に接近しなくては、まず政府・日銀はアクションを起こさないでしょうがね(?)
(*) 外国為替平衡操作の実施状況(財務省ホームページ)

http://www.mof.go.jp/1c021.htm

◇.。・+゜゜+・。 Tokyo/London Financial Market Summary 。・+゜゜+・。.
   (19日NY close)  ⇒  (10:00)  ⇒  (17:00)  ⇒  (20:00)
USDJPY = 89.25-30 ⇒  89.95-00 ⇒  89.83-86 ⇒  89.90-95
EURJPY = 124.20-25 ⇒ 125.95-00 ⇒ 126.25-29 ⇒ 125.75-80
GBPJPY = 133.25-30 ⇒ 134.55-60 ⇒ 133.95-00 ⇒ 132.25-30
EURUSD = 1.3905-10 ⇒ 1.4010-15 ⇒ 1.4051-54 ⇒ 1.3980-85
日経平均株価終値: 135.26円↑1.57%の8,723円78銭。 TOPIX: 14.29↑1.71%の848.72。


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