アジア「単一通貨」と微妙な関係


よく耳にする 「近くて遠い国」 ・・・ 欧州では、英国は 「欧州大陸との距離は近いようで遠い」 国のようです。 そんな記事が、日経朝刊に掲載されてました。 『ギリシャの財政危機と英国』、『マーケットと政府・議会の街』 との距離感に着目した、ちょっと興味深いセンテンスを抜粋すると・・・
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「欧州連合(EU)は、あなたの国に利益をもたらしていますか?」 ―― “イエス” と答えた英国民は36%と加盟国中最低(加盟27カ国を対象のEU世論調査)。
ユーロ・スケプティシズム(欧州懐疑主義=欧州統合は英国のためにならない)という考え方は根強く、99年の通貨統合に加わらなかったのもこの流れ。
大陸側でも、ドイツやフランスでは公然と「英国は欧州ではない」といった声が聞こえる ―― 米国と「特別な関係」にある英国は、社会民主主義志向の強い大陸とは肌合いが違う。 60年代初頭、英国がEEC加盟を希望した際、ドゴール仏大統領は 「英国は(欧州に影響力を行使しようと米国が差し向けた) “トロイの木馬” だ」と反対。
ギリシャ支援で欧州の対応が遅いのは、単一通貨ユーロを扱う最大の市場がユーロ圏外の英国にあることも大きい。 ギリシャ支援の意思決定の核になる独仏とEU本部のあるベルギーは、金融センターから離れている。 大陸欧州からみると「英米の市場関係者が過剰に騒いでいる」と映る。
米国でも、ウォール街のあるニューヨークと、政府・議会の街ワシントンには距離がある。 08年のリーマン・ショック直後に、米下院が金融危機対策の法案を否決して、市場を大混乱させた事件は記憶に新しい。
同じ国ですらこうなのだから、国も通貨も違う英国と欧州大陸の温度差はもっと大きい。市場と政府の距離が遠すぎて、相互不信がきわまっているのが今の欧州だ――。
(日経「英国は『欧州』の一員か?」/一部抜粋)
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そしてエピローグは、「『欧州なのに欧州ではない』 という英国の微妙な立場は、『日本はアジアの一員か』 という問いかけに通じるところもある」 ・・・ 鳩山首相の「東アジア共同体」構想や、アジアの「単一通貨」導入の可能性を探る上でも、障害らしきものがちょっぴり見えてきた思いです。

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