「早くも巨額介入の効果は息切れ気味」(日経ヴェリタス) っていうことで、「円売り介入」の実態と市場規模の裏側は・・・
◆「世界の外為取引高」―― 1日平均4兆ドル! 円の割合はスポット取引の2割。
◆「過去の介入効果について」―― 03年1月15日~04年3月16日の介入額35兆円! も、1割の円高進行。
◆「介入資金も乏しい」―― 政府は外国為替資金証券を発行し、介入資金を調達する。現在の発行枠は150兆円だが、使える枠は残り23兆円。あわてた財務省は11年度第3次補正予算で発行枠を15兆円積み増す予定。
◆「含み損も懸念」―― 外国為替資金特別会計にたまった評価損は40兆円。借金で買った外貨が値下がりして含み損が膨らむ状況は、将来世代の負担を増やしかねない。
◆「直近4回の介入比較」:
2010年 2011年
9月15日 3月18日 8月4日 10月31日
(協調介入)
・介入額 2.1兆円 6900億円 4.5兆円 7~8兆円
・介入開始時刻 10:35 09:00 10:00 10:25
・当日のドル円low 82.87 78.84 76.98 75.32
・当日のドル円high 85.78 82.00 80.25 79.55
・当日のレンジ幅 2円91銭 3円16銭 3円27銭 4円23銭
・介入前の水準に 15営業日 83営業日 3営業日 ???
戻るまでの日数
こうなると、政府・日銀はレバレッジ1倍でキャッシュが移動するSPOT(直物)取引から、将来的にはレバレッジが効くFX(400倍でもOK!)に参入するしかないですネ(^_-)☆
・・・ 「野田首相はTPP交渉参加の方針伝え、オバマ大統領は決断を歓迎」(asahi.com) の日米首脳会談だったようだけど、FX業界は日銀のFX参加を歓迎か!? 仮に実現すれば、「FX市場」 はまさに最強の “逆張り集団” になりそう(^o^)/
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[13日あさのBlog] ―― FX個人もユーロでは「逆張りナシ」 ――
『ギリシャ、根深すぎる構造問題』(日経ヴェリタス) で、“財政再建は容易でない” といわれる背景・要因のたとえとして:
◆脱税が横行するギリシャでは売り上げを把握されないようにとレシートを発行しない店が多い。政府が捕捉できない税は年間100億ユーロ! ―― この習慣は、オスマントルコに支配されていた時代に支配者への抗議の意味を込めて実行されていた名残り。
◆公的な規制と既得権でがんじがらめになったギリシャ ―― タクシー(1度取得すれば安泰な商売)のライセンスを得るのは容易ではない。
・・・ こんなギリシャ情勢に、イタリアの財政不安もあって 『ユーロ安との戦い 長期化は必死』 という記事では、「逆張りを得意とするFX個人も、今回はさすがに反転の望みは少ない」 と見て、今月に入ってユーロの対円での取引残高は売り超し。
「年末までの想定レンジ」 の紹介では、ユーロ円は100円、ユーロドルでは1.30割れを予想する市場関係者も! ・・・ 企業の今下期の想定レートは105円といわれるだけに、ドル円だけでなくユーロ円でも “投機筋 vs 当局” の駆け引きが、近々見られるかも!?
ところで、10月31日の政府・日銀による円売り介入では、「FX個人の(利益確定の)円買いで6割を吸収」 ・・・ 当日のBlogでわたしが表現した 「午後のドル円をチャートで見ると、まるでネッシーが水面から顔を覗かせてる状態」 については、「3時間、日銀の “指値介入” でまったく動かなかった」 んですって┐(´.`)┌