榊原氏の「強い円は国益」と天井説


榊原英資氏の “強い円は日本の国益” と題するオピニオンが、今日の日経ヴェリタスに掲載され、 原油をはじめ、穀物や鉄鉱石など原材料価格が上昇するなか、「日本の経済戦略も劇的に変更する必要がある。為替戦略はその重要な一部だが、おそらく今後、当局は95年以来の米国と同様、“強い円は国益です” と言わざるを得ない――。円高によって原材料や穀物の価格を下げる必要がある――」 と述べてます。 さて、近い将来、政府・日銀による金融政策の転換はあるのでしょうか!? 
また、ECBが今日1日、創立10周年を迎え、「ユーロ10年目の試練」という特集を組み、ユーロを検証してます。 そのなかで、「勝者は通貨のみ」 とユーロ高・ドル安がもたらす収益減に直面する産業界の苦悩も紹介してます。さらに、「06年初めの1ユーロ=1.1ドル台から、今年4月には1.6ドル台にオーバーシュート後、上値が重く “踊り場” を迎えたようにもみえる――。ユーロの天井説もささやかれるなかで、日本人の保有するユーロ建て資産は急膨張している。個人の投資信託を通じた外債投資残高は米ドルを逆転した。”踊り場” の先は下りか、それとも “最強通貨” への上り階段か?」 ・・・ 個人投資家に向けた警告とも読み取れるコメントに、耳を傾けたい気もします。
そして、日経ヴェリタスは、「ユーロ天井説」 を見極めるポイントとして:
(1)ユーロとドルの金利差が縮まるかどうか?
―― 金利差が縮小すれば、ユーロ高の勢いはそがれる。
(2)原油価格との連動性?
―― 原油高はECBの利下げを阻む要因とみなされ、ユーロ高を支えてきた。連動が薄まれば、「ユーロ天井説」の説得力も増す。
(3)ユーロ圏の景気減速をどう読むか?
―― ユーロ圏景況感指数(PMI)がこれまでなかった「50割れ」(生産活動の縮小を示す)の現実味を帯びれば、ECBの利下げが意識される。
・・・ それでも「サブプライム問題の混乱が長引けば、為替市場の関心が再びドル不安に向かい、相対比較でユーロが浮上するシナリオも無視できない」とも。 いずれにしても、「第2の基軸通貨」といわれるまでに育った “ユーロの存在感” は、これからますます高まるんでしょうね!?



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