ウォール街も織り込んでないシナリオ!?


ビック3の 「年末の破綻」 は回避された ・・・ ホワイトハウスによる “つなぎ融資” で、今日の日経ヴェリタスに米政府がかける “GMの復活劇” の面白いシナリオが掲載されてました …
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3月にも “本当の危機” ―― つなぎ融資を受けたところで焼け石に水。 早ければ3月にも再び資金不足に陥る可能性があり、「その時こそ本当の危機」 ―― その際、米政府は再び追加支援するのか。 事実上の廃案となった自動車救済法案のドタバタ劇を考えると、かなり難航する可能性がある。
ブッシュ大統領が根負け ―― 議会の承認がなかなか得られず、12月の休会ぎりぎりまで問題がもつれれば、破綻を回避しようとさすがのUAW(全米自動車労組)も折れ、賃金引き下げに応じると、「GMは途中まで計算ずくで動いていた」。 だが、UAWは動かなかった。代わりに折れたのは、「任期中にGMをつぶした」 と言われたくなかったブッシュ大統領だった。
オバマ氏は、GMもクライスラーも救うとされていた ―― だが、いったん政府が本格支援を表明したら、イラク戦争みたいな泥沼だ。 GMもクライスラーもキャッシュフローの赤字は拡大するばかり。 好転するめどがなく、深入りするわけはない。
オバマ新政権は、クライスラーの破綻は仕方がないと考えるはず。 だがGMはつぶさない。 政府が資本を注入して過半数を握り、徹底的にテコ入れする。 軍事技術の民生転用だ。 電気自動車などに使う電池やモーターなど、最先端技術が含まれる。
GMが米政府丸抱えの 「国営企業」になる。 開発支援の名目で米国防総省高等研究計画局(DARPA) を通じて軍事技術を民間に転用したら、トヨタやホンダも持たないような最先端技術が実質無償で供与され、GMにとっては一発逆転のシナリオだ。「GMによいことは、米国にとってよいこと」とする、かつての米政府と企業の蜜月関係が復活する。
オバマ氏は 「グリーン・ニューディール」 政策で、どの分野でも資金と技術移転を米企業に適用する可能性がある。 オバマ氏がどんな方針を打ち出すかで、米株式相場はプラスにもマイナスにも反応する。 ウォール街もまだ織り込んでいないシナリオは、何通りもあるのだろう。
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ロビイストのコメントも交えた興味深い記事ですが、仮にGMの “事前調整型の破産法適用申請” を許しても、米国はしたたかに国家の威信をかけて “GMの復活” を図る政策に徹するんでしょう(?) さらに、GMが上向けば “ドル” も基軸通貨として、復活の兆しが見られるんでしょう。 ただ、いずれにしても、「ビック3の命運は来年1月に発足するオバマ新政権に委ねられている」 ことは確かですネ。


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