奇妙だったユーロ急落の理由が解き明かされた!


年が明け、09年の東京外国為替市場がスタートしたと思ったら、成人の日で3連休 ・・・ 先週1週間だけでもいろんなドラマが見られましたが、東京時間では為替相場に動意が見られず、”正月にたらふく食べた餅が消化不良” にも似た気分でいらっしゃるFXトレーダーも多いのでは(?)
ところが欧州時間になると、突如として急激な動意を示した “奇妙な09年為替相場の幕開け” について、今日の日経ヴェリタスに、その謎を解き明かす興味深い解説が掲載されてました。 一部抜粋すると…
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08年末、90円程度だった “ドル円” は、一時94円台を付けた。 円高が続くと予想していた個人投資家は、意外感を持ったに違いない。 さらに、東京市場では微動だにしなかっただけに、では、ドル買いはどこの市場で起きたの? ―― ニューヨーク? それともロンドン?
6日のロンドン市場では、前日比 1円50銭近く高い94円台半ばで引けたのに対して、その後のニューヨーク市場でドルはむしろ売り戻された。 欧州勢主導でドルが買われたのはなぜか? ―― その裏側にユーロがからんでいたからと見るディーラーも多い。
そもそも、昨年12月、日米の政策金利は事実上ゼロに低下し、英国も似た方向に向かいつつある中、ユーロ圏の政策金利の 「底堅さ」 が意識され、ユーロはヨーロッパ勢主導で主要通貨に対して大きく買い上げられていた。
象徴的だったのが昨年末、ユーロとポンドのパリティ(1ユーロ=1ポンドの等価水準) を意識した投機的なユーロ買いが起きた。 ヨーロッパの人々にとって、次代の基軸通貨を目指すユーロと昔日の基軸通貨ポンドとの等価が実現すればエポックメーキング(Epoch-Making=画期的)であり、話題を集めた。
結果として、ユーロの上昇は0.98ポンドでとどまったものの、ユーロは対ドルでも急騰。 昨年12月初旬に1ユーロ=1.2ドル台後半だったものが、一時1.4ドル台後半まで買われた。
そのユーロが年明け以降、一気に下落に転じた。 冷静に考えればユーロ圏の景気もそう楽観できるものではなく、ECBによる追加利下げの可能性も意識され、欧州勢によるユーロ買いが後退したことで対円でもドル高に! ―― オバマ次期米政権への期待は副次的なドル買い材料で、米次期政権への期待によるドル買いなら、欧州ではなく米国勢主導で進むはず。 そうはならなかったことに先週前半のドル高の本質が透けて見えはしないか。
(日経ヴェリタス/一部抜粋)
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FXカフェ談話室でも、先週は夕方になると急騰・急落を演じた為替相場を、EURGBPがらみでBlogしましたが、「ドルに強い買い材料が出てこないと、対円で一本調子のドル高には進みにくい」 ことを予感させる、内容充実の1週間といえるんでしょうネ。


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